オランダの花屋さんを覗いてみました。
ここでは生花や植物だけでなく、なんとアーティフィシャルフラワーも同じステージで販売していました。
こちらのオーナーさんは、オランダのアーティフィシャルメーカーである SILK-KA社の本社ショールームや、毎年開催されるパリのメゾンSILK-LAブースの総監督(ディレクター・プロデューサー・デザイナー)として活躍している方でもあります。
私が率直に感じたことは、オランダ(欧州)ではフレッシュフラワーとアーティフィシャルフラワーは共存しているということ。共存というよりは、お互いに確立した区分ができ上がっているということ。もちろん「花・葉」という存在が生活空間に当たり前のように入り込んでいるのもあるかと思いますが、それ以上にアーティフィシャルフラワーというカテゴリーが一般消費者にもディスプレイといった確固たる使用目的意識下において購入利用されていること。
上記4つの写真は生花を中心とした販売スペースである。日本のお花屋さんと大きな違いはないのではないかと思う。オーナーのお話しを聞くと、多くの購買層はギフトとして購入していかれるとのことであった。ちょっとしたディナーなどに招待された際などは、こういった生花の組花を片手にゲストとして向かうそうだ。手軽で洒落たな手土産といったとこであろうか。では、アーティフィシャルフラワーゾーンはどういった見せ方なのだろうか。
アーティフィシャルフラワーは生花のそれとは少し異なり、単品売りというよりオブジェ的な売り方と言えるのではと感じた。生花のギフト用途とは異なりアーティフィシャルフラワーは空間演出なのではないかと。いわゆるオブジェとして売っているということ。アーティフィシャルフラワーアレンジメントとしても勿論存在するが、どちらかというと別の何かを主役と見なし、その主役を引き立てる存在にしていると感じた。それは家族写真であったり、旅行先で思い出として買ってきた置物であったり、リビングやダイニング、寝室であったり、または奥様がつくる料理だったりといった、それぞれの購入者が想う「主役」の魅力を最大限に引き出す「名わき役」がアーティフィシャルフラワーの役割なのではないかとさえ感じた。
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